あなたは毎月、どんなサブスクリプション(通称:サブスク)サービスを利用していますか?
音楽や動画配信サービスだけでなく、最近では食品、ファッション、家電、さらには知育おもちゃやAI英会話まで、サブスクの世界は驚くほど広がっています。
定額でモノやサービスを「所有せずに体験する」スタイルは、現代のライフスタイルにぴったりマッチしており、日本国内でも急速に拡大を続けています。
今回は、そんな身近で意外なサブスクの実情を、最新のデータや事例を交えてご紹介します!
サブスク市場、いまどれくらい広がってるの?
サブスクが日本で広まり始めたのは、2010年代半ば。
特にNetflixなどの動画配信サービスが火付け役となりました。
2022年には、日本国内のB2C向けサブスク市場規模が約8,965億円に達し、前年から13.8%も増加しました(矢野経済研究所調べ)。
これは、コロナ禍で在宅時間が増えたことも一因。
外出を控えつつも生活の質を落としたくないというニーズに、サブスクがフィットしたわけです。
実はこんなに知られている!サブスクの認知率
J.D. パワー ジャパンの調査によると、ピックアップされたサブスクサービスのうち、ひとつ以上を「知っている」と答えた人は86%。
特に若年層ほど認知度が高く、動画・音楽・電子書籍などのストリーミング型サービスが圧倒的に人気です。
また、男女別でみると、男性は「車」や「ゲーム」、女性は「ファッション」や「食品・ベビー用品」など、興味分野によって認知の傾向が分かれるのも興味深いですね。
実際に使われているサブスク、何が人気?
マイボイスコムによる2024年の調査では、以下のサービスが人気トップ3にランクインしています:
- 第1位:動画配信サービス(76.5%)
- 第2位:音楽配信サービス(19.4%)
- 第3位:電子書籍・雑誌(11.3%)
好きなときに、好きなだけ楽しめるストリーミング型は、やはり王道。
スマホやタブレットがあれば、どこでも使える気軽さが魅力です。
『サブスク大賞 2024』受賞企業から見る最新トレンド
毎年注目を集める「サブスク大賞」。
2024年のグランプリは、AI英会話アプリ「スピークバディ」を提供する株式会社スピークバディが受賞しました。
英語を“話す相手”としてAIを使うことで、緊張せず、自分のペースで英会話を学べるのが高評価ポイント。
月額制で気軽に学べる点も、多くの支持を集めました。
その他のノミネート企業を見ても、注目は“体験型”のサービス。
離乳食、知育玩具、収穫体験、終活サポートまで、生活のさまざまな場面に寄り添ったサブスクが続々登場しています。
◆ 「えっ、これもサブスク?」意外なサブスクサービス例
1. お墓のサブスク(永代供養+年額管理)
都市部では「墓じまい」や「承継者不在」が課題に。そんな中、月額や年額でお寺が供養してくれる“お墓のサブスク”が登場。場所も契約形態も柔軟で、遠方の家族でも利用しやすい。
2. 生花のサブスク(定期花便)
毎週、または毎月、季節の花がポストに届くサービス。部屋に彩りと癒しを与える「ちょっと贅沢な日常」がサブスクで叶います。
3. デジタル終活のサブスク(akarecoなど)
スマホやパソコンに眠る写真・アカウント・メッセージなどをまとめて整理できる、終活用のオンラインサービス。カジュアルに始められる“新しい終活”。
4. 離乳食のサブスク
離乳食や幼児食を定期的に届けてくれるサービス。栄養士監修のメニューで、忙しいパパママに支持されています。
5. 下着のサブスク
定期的に新品の下着が届くサービス。自分で買いに行く手間がなく、常に清潔で快適なライフスタイルが維持できます。
6. 文房具のサブスク
海外でも人気の、日本のかわいい文房具や雑貨が毎月届くボックス。開封のワクワク感も魅力で、ファン多数。
7. 仏壇のサブスク(レンタル仏壇)
手元供養がトレンドになる中、一定期間だけ使える「レンタル仏壇」も登場。葬送や宗教観の多様化に寄り添ったサービス。
今後のサブスク市場はどうなる?
これからのサブスク市場は、単なる「便利」から一歩進んで、“心の満足”を提供する体験型へと進化していくと予測されています。
ただし注意点も。
最近では「解約しづらい」「料金体系がわかりにくい」といった、“ダークパターン”が問題視される場面も出てきました。
ユーザーが安心して使い続けられるよう、情報の透明性や使いやすさが、業界全体に求められています。
意外と便利!注目のサブスクジャンル
ここからは、これから伸びそうなサブスクをいくつかピックアップしてみましょう。
ファッション系サブスク
「毎月違う服を着たい」「クローゼットをすっきりさせたい」というニーズに応えるファッションのサブスク。
一定の月額料金で、何着もレンタルできるので、ミニマル志向の人に人気が出ています。
家電サブスク
「買う前にちょっと試したい」「引っ越しが多いので所有したくない」そんな人に支持されているのが家電のサブスク。
必要なときに必要なものを借りるスタイルは、これからの暮らし方にマッチしています。
サブスクは「時代の鏡」
この記事で見てきたように、サブスクは単なるサービス形態ではなく、「所有」より「体験」を重視する、現代の価値観を映し出すビジネスモデルです。
あなたにとって「便利」や「豊かさ」とは何でしょうか?
今の暮らしをちょっと楽しく、ちょっとラクにしてくれるサブスク。
まだ出会っていない「使える」サービスが、あなたのすぐそばにもあるかもしれません。