「え、また4万円超えたの?」
そう思った方も多いのではないでしょうか。
先週末、日経平均株価がついに5カ月ぶりに4万円台を回復しました。これは投資の世界でも大きなニュースです。でも、そもそもなぜこんなに株価が上がっているのでしょうか?その理由をわかりやすく解説します。
世界的に株高ムード、背景は?
実は、上がっているのは日本だけではありません。アメリカでもS&P500やナスダックといった主要な株価指数が史上最高値を更新しています。
なぜかというと、中東情勢が落ち着いてきたり、アメリカの中央銀行が年内の利下げに前向きな発言をしたりと、投資家たちにとって「いいニュース」が重なったからです。
これを受けて、特に半導体などのハイテク株に資金が集まり、世界的に株が買われる展開となっているのです。
日経平均、5カ月ぶりの大台回復
日本でもその流れを受けて、日経平均が先週だけで1747円(4.6%)も上昇しました。
5カ月ぶりの4万円台復帰に、投資家たちの間では「達成感」が広がっています。
ただし、ちょっと気になるのは過熱感。
「RSI(相対力指数)」という指標を見ると、70%を超えており、「買われすぎ」のサインが出ています。つまり、一時的に売りが出る可能性もあるということです。
7月はやや注意?季節要因にも目を向けて
株式市場には「季節要因」も影響します。
実は7月は投資信託の分配金のために株が売られやすい時期。加えて、企業の自社株買いも減りやすいとされています。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の専門家は「7月は売り圧力が出やすい」と指摘しています。
それでも、「今の株高の流れは簡単には崩れない」という見方が多数派です。なぜなら、投資家の心理がすでに“強気モード”に切り替わっているからです。
今週のカギは「アメリカの雇用統計」
今週、注目されているのが7月3日に発表されるアメリカの雇用統計です。これは、アメリカ経済の健康状態を知る大切な指標で、結果によっては、株価や為替が大きく動くことも。
予想では、「やや減速気味」との見方が出ています。
これが現実となれば、「利下げ」がより現実味を帯び、再び株式市場への追い風になる可能性もあります。
為替や原油、金(ゴールド)の動きにも注目
- 円相場は、米中関税交渉や日米貿易協議の行方次第で上下しやすく、しばらく神経質な展開が続きそうです。
- 原油価格は中東の情勢が落ち着いたことで、やや落ち着いた動きに。
- 一方、金(ゴールド)相場は、リスク回避ムードが弱まったことで売られやすくなっています。
まとめ:しばらくは「強気継続」、でも慎重に
日経平均が4万円台を回復した背景には、世界的な株高の流れと投資家心理の好転があります。
ただし、短期的には利益確定売りや季節的な需給悪化に注意も必要です。
これからのカギを握るのは「アメリカの雇用統計」。
結果によっては、再び株価が大きく動く可能性もあるため、今週は特に注目の1週間となりそうです。
「投資って難しそう」と思っていた方も、こうした動きに少しずつ注目してみると、新しい発見があるかもしれませんよ。